くしゃみ・鼻水が止まらない

くしゃみや鼻水が止まらないというのは、とてもつらく苦しいものです。
そればかりか、集中力が散漫になり、仕事や勉強に集中することができなくなってしまいます。
ティッシュが何枚あっても足りなくなってしまうことでしょう。
いったい、なぜこのようなことを起こるのでしょうか。
その原因や対処法について解説します。

くしゃみ・鼻水が止まらないのはなぜ?

発熱がなく、くしゃみと鼻水、そして鼻づまりなどがいつまでも続くような場合は、アレルギーが原因である可能性があります。
これらの症状は、アレルギー性鼻炎の3主徴といわれており、最近アレルギー性鼻炎を患う患者さんがとても増えています。
そもそもアレルギーとは何でしょうか。
さまざまな異物(アレルギー物質)に対して、過剰に反応してしまい身体に大きな負担をかけるものをアレルギーといいます。
アレルギーというと何かとても悪いものというイメージを持っている人が多いのですが、元々は人間の持つ防御反応であって、それは必要なものです。
たとえば、鼻水は菌やウイルスなどの異物が鼻に付いたときに、身体の中に侵入してこないように出てくるものです。
鼻水が出なければ、どんどん悪いものが体内に入ってきてしまうのでしょう。
つまり、防御反応としての免疫は健康を守るために人間に不可欠なものです。
しかし、その防御反応の一部が暴走、過剰に反応してしまうことがあるのです。
これがアレルギー症状であり、それは必要な防御反応ではなく無駄な反応となり、そればかりか心身に大きな負担を与えてしまうのです。

アレルギー性鼻炎の原因は?

なぜ、アレルギー性鼻炎が増えているのでしょうか。
これは以前に比べて生活環境が悪化してきていることが大きく関わっていると考えられます。
まず、乗用車の排気ガスやPM2.5などにより大気汚染が深刻になっています。
その汚染された空気の中にアレルギーを引き起こす原因物質が含まれているのです。
東京ではディーゼル車が禁止されていますが、それは大気汚染を少しでも軽減するためです。
次に、スギの植林によるスギ花粉の増加です。
春になると多くの人が花粉症に悩まされ、日本の国民病ともいわれていますが、大量の花粉に対してアレルギー反応を起こし、鼻水やくしゃみが止まらなくなってしまいます。
スギの植林は昭和30年台に盛んに行われましたが、それらが育って花粉を多く飛ばすようになりました。
手入れがなされず放置されているスギも大量にあります。
さらに食生活の変化や住環境の変化も原因となっています。
ひと昔前の食事に比べて、現在はアレルギーが発生しやすい加工食品が増えました。
また、高タンパクの食事の増加でアレルギー体質を増長することがわかっています。
住居も昔は隙間風が多かったのですが、今の住居は気密性がとても高くなり、隙間風が通り過ぎることはまずありません。
気密性が高くなると暖かで良いのですが、これが逆にダニやハウスダストを増加させてしまいました。
これにより、アレルギー性鼻炎だけでなく、喘息やアトピー性皮膚炎などの原因ともなっています。
このほかにもストレスもアレルギーの原因となることがわかっています。
ストレスは自律神経のバランスを乱し、それがアレルギー調節機構に乱れを生じさせてしまうのです。
このように、さまざまなことが原因となってアレルギー性鼻炎を引き起こします。

アレルギー性鼻炎の診断方法

アレルギー性鼻炎であるかどうかは、「問診」「視診・ファイバー検査」「鼻汁好酸球検査」「採血検査(RAST))など、いくつかの方法で診断することができます。
問診では、いつどんなときに症状が出るかを確かめていくのです。
視診では、鼻腔の粘膜が晴れ上がっていないか、透明な鼻水が出ていないかなどを確かめます。
鼻汁好酸球検査というのは、鼻の中に含まれる好酸球を、顕微鏡を使って調べるのです。
採血検査では、アレルゲンを調べていきます。

アレルギー性鼻炎の治療

アレルギー性鼻炎の主な治療法は、「内服治療」「点鼻治療」「レーザー治療」「手術治療(後鼻神経切断術など)」「舌下免疫治療」などがあります。
内服治療や点鼻治療は対症療法となるため、一時的に症状が軽くなりますが、根本的な治療とはなりません。
レーザー治療は、炭酸ガスレーザーで粘膜を焼く手術で、最近多くの患者さんが行っています。
この手術により、80%程度の患者さんは日常生活に支障がない程度まで症状が改善され、そのうち半数は7年以上効果が持続します。
レーザー手術が適さない場合は、後鼻神経切断手術や粘膜下下鼻甲介骨切除術などを通して鼻腔構造を改善するのです。
これはくしゃみや鼻水に関する神経を切除するもので、90%以上の患者さんに有効であり、3年間程度効果が持続します。
また最近注目されているのが、舌下免疫療法と呼ばれる免疫療法です。
これはスギ花粉エキスを舌下に投与することで免疫寛容状態(過剰反応を緩める)を作り出す治療法です。
安全性が高く、保険も適用されます。

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