喉が痛い

喉は大きく見ると一つの器官になりますが、実は細かく分かれています。
まずは咽頭、喉頭と分けられ、さらに上咽頭、中咽頭、下咽頭、喉頭となります。
ウイルスなどが侵入してきて喉に痛みや違和感を感じるときも、箇所によって感じ方がさまざまです。
もし上咽頭のあたりで炎症を起こしていると感じたときには、一緒に鼻の中も重くなってしまいます。
逆に喉頭のあたりが炎症を起こしてしまうと、声がかすれることや食べものが飲み込みにくくなってしまうのです。
箇所によって少しずつ変化があり、症状からもどのあたりに菌がいるのか分かります。
特に喉の痛みを感じやすいのは、風邪を引いたときになります。
皆さんも風邪を引いたときに鼻水や熱の症状のほかに、喉の痛みを感じた経験もあるのではないでしょうか。
喉は特に声を出し、食べものや飲み物を飲み込むところで、外的要因となるものと接触が多い箇所でもあります。
そのためウイルスもつきやすく、身体の中でも特に炎症を起こしやすい箇所となっています。

喉に痛みを感じたときの考えられる病名とは

普通の風邪で喉に痛みを感じられることが多く、このとき一緒に熱や鼻水、痰が出るなどの症状も出てきます。
風邪が原因の場合は、痛みのピークも2日から3日で後は何でもなかったように収まります。
そこまで痛みが続かない場合、一緒に鼻水や熱も通常の状態になったのであれば、ほとんどが風邪です。
もし風邪にかかってしまったときには、ゆっくりと休み栄養を摂ると体力も回復しやすくなります。
このほかにウイルスやストレスが原因となる、咽頭炎という症状もあります。
喉に刺激を与えないような生活が大切になりますが、無理をすると長期化するので気を付けましょう。
よくタバコを吸う方やお酒を飲む方は、咽頭炎になっているにもかかわらず、こうした生活習慣を続けてしまうと、長引き苦しみます。
溶連菌や肺炎球菌が原因となる扁桃炎も、悪化させると重大な病気を招くこととなります。
喉の奥のリンパに腫瘍ができ、喉に痛みを感じる場合は、まずは耳鼻科で受診をしましょう。
急性の場合は特に救急病院や大きい病院に行かなくてはならないような、喉の病気もあります。
口が開けにくくなる急性喉頭蓋炎の場合、すぐに器官を広げ空気を送る必要が出てきます。
扁桃周囲膿瘍は急性扁桃炎の周りに炎症がさらに広がり、膿瘍ができてしまう病気です。
この場合激しく喉が痛み唾液も飲み込めないため、苦しい病気でもあります。
このほかにも破傷風で口が開けにくくなってしまうことや咽頭がんも考えられます。
咽頭がんの場合は、始めはそこまで大きい苦しみもなく軽い喉の痛みや長引く痛み、声がれなどの症状があります。

喉の痛みが発生しやすい原因

喉に痛みを感じるときには、知らないうちに普段行っている生活習慣が関係しています。
特に原因になりやすいのが、喫煙とアルコールです。
疲れたときにふとタバコが吸いたくなってしまったり、仕事が終わって帰宅したら、まずはお酒を毎日飲んでしまったりする方もいるでしょう。
本人にとっては癒やしの時間ですが、喉には刺激を与えてしまいます。
特に喫煙は喉の粘膜も傷つけますし、肺などそのほかの臓器にも良くありません。
ニコチン依存症やアルコール依存症になっている方はお医者さんに相談をして毎日の習慣を改善していきましょう。
特に冬場などはそうですが、空気が乾燥しても喉の負担になります。
病気の菌が流行しやすいのも、食中毒以外では冬などの寒い時期が多いです。
空気が乾燥していると喉にも潤いがなく、ウイルスも侵入しやすい環境となります。
普段から乾燥しないようにマスクをし、家ではエアコンやストーブと一緒に加湿を心掛けましょう。
声の出し過ぎも喉に負担をかけているので、病気の原因になります。
よく歌手の方なども喉の病気になりやすいですし、酷使してしまうと無理がかかります。
カラオケをしたり大きい声を出したりした後は、ゆっくりと喉を休ませてあげましょう。
このほかには熱い食べものや辛さのある刺激物、固いものなど、喉の粘膜を傷つける原因になっています。
さらに精神面ではストレスが原因で、ヒステリー球と呼ばれるものが喉の痛みにつながっているケースもあります。
特に女性に多く、喉の痛みだけでなく自律神経も一緒に乱れているため、リラックスを心掛けましょう。

どのような対策を採るといいのか

少し喉が痛くても、我慢してそのまま放置しないことがポイントです。
風邪の症状で2、3日で通常に戻るのであれば問題ありませんが、長く症状が続くときは注意です。
迷わず医療機関にかかり、その症状を伝え検査してもらいましょう。
人は重く痛みがあるときには病院に行きますが、我慢できそうな少しの痛みだと長続きしても忙しさからそのままにしがちです。
特に仕事をされている方は自分の病気どころではなく、働きづめの方もいるでしょう。
しかしこのちょっとした症状が、重大な病気のサインになっていることもあります。
特に咽頭がんは、始めそんなに大きい症状はないので気がつきにくいです。
医療機関にかかるときには内科ではなく、喉により詳しい知識を持っている耳鼻科へ行きましょう。
しっかりとレントゲンや検査をしながら、原因となる喉の痛みの治療を行ってくれます。

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